麻痺にも鍼灸治療が使われています
麻痺という重い後遺症が残ってしまった方にも、鍼灸治療は効果的だということをご存知でしたでしょうか。最近では、脳卒中など脳血管疾患がもたらす後遺症に対するリハビリへの活用が少しずつ始まっています。ツボを刺激することによって脳梗塞によって失われた機能を補完する働きが促進されるのではないかと考えられています。
実際に、WHO(世界保健機関)は神経麻痺の治療として、鍼灸療法の有効性を認めています。
そこで今回は、鍼灸療法での麻痺の治療についてお話していきます。
麻痺の治療として広く知られているのは病院でのリハビリです。リハビリのゴールは日常生活を送れるようにすることですが、鍼灸治療の目的は麻痺している部位が動くようにすることです。
人間の身体は脳と密接にかかわっています。鍼灸によって神経のつながりを活性化させることで脳を刺激し、身体の動きを促すことを狙います。
後遺症による麻痺は、手足が動かないという問題に加えて、左右のバランスがとれないことによって、身体全体に疲労やストレスをためてしまうという問題も引き起こします。
治療を受ける方の後遺症の状態とその日の体調を見極めながら、体への負担や疲労、ストレスを鍼灸治療によって取り除き、病院でのリハビリをよい状態で継続出来る身体づくりのお手伝いもしています。それによって、回復のためのリハビリをより積極的に行えるので、より効果的なリハビリ成果が期待できます。
・鍼灸治療のゴールは動くようにすること
