鍼灸治療とマッサージの違いって?
2017-05-15
みなさんの中には、日々の疲れの蓄積によって、慢性的な肩こりや腰痛に悩まれている方がいると思います。そして、そのような方の中には定期的に鍼灸院や整骨院に通おうと検討されている方も多いのではないでしょうか。今回はそのような方のために、鍼灸とマッサージの治療法や効果の違いをご紹介したいと思います。
・マッサージ
マッサージは、手を使い筋肉の凝っているところやツボを刺激して、硬くなった筋肉をほぐし血液やリンパの流れを改善し、体の不快な症状を取り除きます。マッサージは、体をほぐす以外にも、自律神経バランスの改善や精神面でのケアが効果として挙げられます。しかし、マッサージでは基本的に筋肉のコリを取り除くことはできません。例えば、肩の凝りを改善するためにマッサージをしても、症状が改善されるのはその一瞬だけであり、時間が経てば肩こりの症状はまた出てきてしまいます。そのため、マッサージは治療というよりもリラクゼーションに近いといえます。
・鍼灸
鍼灸治療は直接筋肉に鍼を刺す、灸で皮膚を熱する等の方法をとります。そうすることで、ツボを刺激し血行を促進して、根本的に筋肉のコリや痛みを取り除くことができるのです。その効果は絶大なようで、ギックリ腰になってしまったご老人の症状が一瞬で改善したという話は有名です。鍼灸といえば、肩こりや腰痛に効くというイメージが強いのですが、頭痛や歯痛、便秘、下痢、更には不妊治療にも効果があるのです。
鍼灸における不妊治療とは、妊娠ができる身体作りをすることです。鍼灸では不妊だけにフォーカスすることなく、身体全体はいまどのような状態なのか、それによって身体の中で何が起きているのかなどを、全体のバランスを診ながら治療していくのが特徴といえます。具体的には、血流を良くすることによって、生理周期の乱れや排卵障害を修正し、子宮内膜を厚くして受精率および着床率を高め、体質を改善し、質の良い卵子作りができるようにします。このように、身体の機能はどこか単体で動いているわけではなく、全てが関連して動いているため、鍼灸の身体全体を視野に入れた治療法は効果的なのです。
いかがでしたでしょうか?鍼灸治療は肩こりや腰痛だけでなく、体の他の部位の治療や不妊治療にも効果的だということを分かっていただけたでしょうか。慢性的な肩こりや腰痛を持っている方、体のどこかの調子が悪いという方は、マッサージという治療法の他に、鍼灸という治療法も検討してみてください。